みうらじゅん&安齋肇 CD インディペンデントレーベル 2003/09/01 ¥2,400KKKのテーマ

実は相当、がっかりしたのです。

 私はこのCDを、みうらじゅんと安斎肇が“選曲”した「各地のキャンペーンソングのオムニバス」だと勘違いしていたんです。半年前ぐらいの「SPA!」の特集で紹介されていた「明石のまちにはタコがおる」とか「北緯四十度四十分」のような、素晴らしい曲たちが聞ける!!、と。

 というのは私、そういうキャンペーンソングの類は大好きでして。で、意気揚々と聞いてはみたものの、なんか違うなー!、と。ボーカルがどの曲も同じだし、キャンペーンソングにありがちな痛々しいまでの自意識というか、切迫なまでの誠実さというか、そういう、つまり「本気度」が微塵も感じられない!!

 感じられないのは当たり前で、このCD、そんなキャンペーンソングの存在そのものをパロディーにして、自分で作ってみたということだったのですね。よーくタイトルをみれば、そういう意味ですよね。勘違いしていた私が悪いのですが、でもがっかり。

 つーか、キャンペーンソングの醍醐味というのはですよ。キャンペーン対象を、ほめちぎるばかりの内容の中に、ちらっと「ここまでほめちゃダメだよな」という心理がはたらくのか、ちょっとネガティブなところが入る。そこがミソなんですよ。たとえば、ドンキホーテの「ミラクル・ショッピング」には、「衝動的、でも得したね」なんてフレーズがある。「ついついうっかり買ったけど、全然役に立たなかった。ま、いっか。安かったし」という、ドンキユーザーによくありがちなシーンが、きちんと店の側から「エクスキューズ」されてる。そんな本音と建前のギリギリの攻防がいいんですよ。

 みうらさん、ぜひ、キャンペーンソングのコンピを出してくださいまし。
maybelle CD インディペンデントレーベル 2000/12/14 ¥1,580

素晴らしい!まじで良い!気持ちよさは天下一品。

 まず、ボーカル坂本和賀子さんの声質。いつも声が裏返っているような高めで、ボリュームのない独特な感じ。

 そして、何よりも曲が良いのです。コードもいいし、アレンジも最高!

 特にアレンジの良さは出色。もし、マイナスイオンが、人間の五感で感じ取れものだったなら、maybelleの音楽はまさにマイナスイオン全開の独特のサウンドスケープ。生音、シンセ入り乱れて、気持ちよい音の束になって降り注いでくる。しかも、独特ボーカルの声質をきちんと際だたせている。

 それものはず、ネットで調べた感じでは、曲担当の橋本由香利(=橋本ユカリ)さんは、相当手練れたマニピュレータ(編曲技術者、プログラマー)らしい。いや、まじ、ツボを心得ているマッサージ師のよう。まるで全身の神経が解放されていく感じ。

 さて、そのままの解放、放出気分で書き続けるけど、Major 7th(メジャーセブンス)のコードの応酬ってやっぱりいいね。いや、マイナスイオンって、Major 7thのことじゃないか、と思った。つまり、「マイナス1音」なのだ(正確には半音だから0.5音かもしれないけど)。マイナス1音が、マイナスイオンになったと。思い切りオヤジギャグだな。沈没(恥)。

 コアレコードのコンピで良かったので、買ってみた。大当たり。しかし、HPによると、最近は活動されていないようだ。残念。

space estate 732

2004年3月4日 音楽
HARCO CD インディペンデントレーベル 2002/03/09 ¥2,480

 HARCOこと青木慶則と、METROことデザイナー倉田直幸のユニット「HARCO & METRO」の展覧会用に作られた曲集CD。こちらもかなり前に買って聴いてなかった。

 さて、聴いてみると環境音楽みたいで、頭を使う作業をしてる時に流すBGMとしてしばらく愛聴してたのだが、解説を読むとなかなか奥深い。

 この展覧会の詳細はわからないけど、CDについてくるのは、不動産屋の入り口とか、アパマン情報誌に載っているような56物件もの「間取り図」。これが、「マドリスト」佐藤和歌子氏もびっくりの「吹き出しの形をしたワンルーム」「床がジグソーパズルになっている一戸建て」などの不思議な間取りばかり。しかも、わざわざ「市営物干線『晴天駅』徒歩3分」だとか「住所:エレクトリッ区轟音200V」だとかのディテールも細かい!

 で、HARCOはこの間取り図ごとに曲を作ったわけだ。曲作りは、間取り図から発想を得た形になっている。解説によると、例のジグソーパズル一軒家にささげる曲は「ジグソーパズルが完成する一歩手前の気分をホワイトノイズで表現」。なるほど。いや、なるほどなのか?

 でもまあ、MAXのパッチの独自のアルゴリズム(?)で解釈して曲を作ったような感じ。いいなーこういうの。つーか、CD化したコアレコードもグッジョブ。

 さて、HP見たんだが、この人(HARCOのほう)もわたしと同い年らしい。いいねー。最近はCD出してないみたいだけど、今度ライブでも行こうかな。

放課後の性春

2004年2月27日 音楽
オナニーマシーン/サンボマスター オナニーマシーン サンボマスター CD ソニーミュージックエンタテインメント 2003/07/02 ¥2,000

 「1ディスク2アーティスト」のスプリット盤。B面側(?)に収録されたサンボマスターに興味があって買いました。てのは、先に書いたURCトリビュート盤で、斎藤哲夫に向けてひたすら絶叫していた姿に好感を抱いて、興味が沸いてたのです。

 んでもって聞いてみると、このサンボマスター。思わぬメロディーメーカーぶりにびっくり!!

 ここに、収録されている5曲、どれもなかなかいい。

 歌詞のテーマは、一言で言えば「愚直」。個人的には胸を打つよ。メロディーもいいから、ついつい口ずさみます。

 でもって、A面側 (?)に収録のオナニーマシーン。このアルバム手にするまで知らなかったけど、なかなか個人的にはツボをついてます。誰だよ、がんばればうまくいくとか言ってるヤツぁよー。

火曜日のボート

2004年2月26日 音楽
with aYawn Quinka CD インディペンデントレーベル 2003/12/10 ¥2,000

 昨年後半からずっとマイブームのこの人の最新アルバム。良すぎです。何がいいって、まず何より曲が良い。切なさ、強い思い、失望、迷い。そんな諸々の日常が曲にあふれでてる。気持ちよさと胸の痛みが同居する独特のスタイル。この人の作曲センスは私にドンピシャです。

 それに、声が印象的なんだよねー。声で惚れるってのはあまりない経験だけど、この人ならある感じ。「ワワワ〜ン」なんて歌われると参るね。まじで参る。

 とか言いつつも、ますますオトメゴコロ満載な歌詞は、私には、勉強させてくださいってところです。女の子なら共感できるのかもしれないけど。

 まあ、その辺のもろもろを全部さっぴいたとしても、いいなー。休日の午前中はかけっぱなし。

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